動悸① ~高齢化社会とともに増え続ける不整脈 心房細動~

動悸心臓疾患の代表的な症状の一つに動悸があります。動悸といっても様々であり、心臓の病気(主に不整脈)による動悸もあれば、精神的なストレスから来る動悸もあります。

極端な話、運動したり、ホラー映画など恐怖を感じれば、誰でも動悸を感じます。

それらを区別し、様々な動悸の中から不整脈による動悸を見つけるには、その特徴を知る必要があります。

不整脈による動悸の特徴は、

  • 運動をしているわけでもないのに、突然、脈が早くなる。
  • 脈が早くなり、規則正しく打たずにバラバラである。
  • 脈飛び(トン、トン、トトン、、とう言う具合に脈が途切れる)を感じる。

これらが主に不整脈による動悸の特徴です。

それぞれ、①発作性上室性頻拍、②心房細動、③期外収縮、と言われる不整脈の特徴です。今回は、この中でも患者数が最も多く、増え続けている②心房細動に関して取り上げたいと思います。

心房細動は年齢とともに頻度が高くなり、京都市伏見区の調査では、70歳代で6.0%(男性7.1%,女性3.4%),80歳以上で7.6%(男性10.5%,女性6.4%)と高齢になるほどに増加していきます。

心房細動のみで命に関わることはありませんが、早くバラバラな脈になった心臓の中では、血流がよどんで停滞し、血の塊(血栓)ができ、それが脳へ流れて詰まることによる『脳梗塞』になる可能性が高まるのです。

心臓内では、できる血栓が大きいため、意識不明や最悪、死に至る大きい脳梗塞になる可能性があります。次回、心房細動に関してもう少しお話させていただこうと思います。