心臓カテーテル検査 ~狭心症、心筋梗塞を低侵襲に治療する~

心臓カテーテル検査今回は循環器治療の中心である、狭心症や心筋梗塞の診断、治療に欠かせない検査、心臓カテーテル検査・治療に関してお話ししたいと思います。

心臓カテーテル治療は1977年にスイスの医師グルンチッヒ(Dr. Andreas R.Gruzig )が初めてバルーン(風船)で血管を膨らませたことに始まり、それから急速に発展・普及し、現代では非常に安全性の高い標準化された治療となっております。

血管に入れるカテーテルの管は2mm程度まで細くなり、ほとんどの場合、手首の血管から局所麻酔のみで入れていく(血管の中は痛みを感じないため、血管を刺す部分のみ麻酔するだけでOK)低侵襲な治療となっています。

現代のカテーテル治療では、狭くなった血管をバルーンで膨らませて拡張するだけでなく、『薬剤溶出ステント』と言われる金属の網目状の筒を狭くなった血管の中に拡げて留置し、狭くなった血管を治すことが主流になっています。

バルーンで拡張するだけの時代は、一度拡げても再び狭くなってしまう再狭窄が30-50%程度ありましたが、薬剤溶出ステント治療の現代では、再狭窄率は3-7%と相当に減少しています。

現代では非常に安全に、低侵襲に血管を治療することが可能となってきており、我々、クリニックの窓口から早期発見し、必要に応じて積極的に検査を受けていただくことをお勧めしております。いつでもご相談下さい。